Biquad Antenna
- 2019/02/27
- 22:28
先日1200MHzの八木アンテナを作ってみましたが、エレメントが多くてやはり難しいです。
もう少し、簡単に作成できて、ゲインのあるアンテナは無いものかと考えていたところ、
随分以前にSOTAリフレクターでツインループに反射板を取り付けたようなアンテナを見た記憶があり、見直したところBiquad Antenna(バイカッドアンテナ又はバイクワッドアンテナ)というそうです。
インターネットで少し調べてみたところ、海外ではわりと利用されているようです。
国内ではこのアンテナを取り上げているサイトは見つけられませんでした。
Wi-Fi用のアンテナとしても利用されているようですが、国内ではパッチアンテナばかりでBiquadは見当たりません。
(似たような物でツインクワッドアンテナという物を制作されている方はおられましたが。)
仕方がないのでGoogle先生に翻訳してもらいながら、海外のサイトを読み進めてみたところ、
うまく作ればゲインも11dBほどあるようで、制作も八木アンテナよりは簡単そうです。
参考になったサイトはこことここ
Biquad antennaの設計サイトもいろいろあるようです。
これとかこれ
エレメントの長さやリフレクターとの距離がサイトによって違います。
何を信じたらいいのやら・・・。
で、いろんなサイトを見てなんとなく判ってきた内容は以下の通り。
1.リフレクターのサイズは1辺は1λあったほうがいいようです。(一番ゲインが稼げる?)
サイドの切れをよくするためにリフレクターを折り曲げたものもありました。
性能がある程度落ちてもよければリフレクターのサイズは少々小さくてもいいみたい。
素材はアルミでも銅板でもなんでも良いとのこと。
(生基板を使えば軽くてしっかりしているのでいいかもしれませんね。)
2.リフレクターとエレメントの距離は1/8λが一番いいみたい。
SWR調整はこの距離を微調整して完成させるようです。
3.エレメントは○でも△でもいいみたいですが、左右にそれぞれ一周1λのエレメントを展開している感じ。
四角にしたのは制作が容易だからのようです。
四角のエレメントを扁平させることでさらにゲインを稼ぐなんて実験をしている方もおられました。
4.名前の由来はイマイチよく判りませんでした。
バイカッドフィルタというものがありますが、これが関係してるのかなと思いましたが、Quadが2つでBi-Quadが有力。
とりあえず作ってみようかと思いましたが、その前にリフレクターのサイズやエレメントとの距離等がどう影響するのか興味があったのでMMANAでシュミレーションしてみました。
MMANAで平面をどう表現するのかよく判らなかったのですが、調べてみるとメッシュ状にすればいいみたい。
で、こんな感じ

とりあえずリフレクター板は1λ四方。
この状態で垂直偏波です。海外ではVUもマイクロウェーブも水平偏波を使うようなので90°回してクワッドを縦にしているようです。

ゲインは9.32dBiです。F/B比10.26、-3dBビーム幅は約30°です。
いろいろ手を入れてみましたが、ゲイン11dBiにはなりません。リフレクター板がメッシュになっているからでしょうか?
リフレクター板はメッシュを細かくして、実際の平面に近づけた方がいいかもしれませんが、
手間はかかるし、計算時間もかなりかかる(PCの性能かもしれませんが)ので、ここまでにしています。
次にリフレクターサイズを横1λ、縦1/2λとしてみました。


こっちの方がいいみたい。
ゲインは9.86dBiでF/B比16.4、3dBビーム幅は25°です。(大した差ではないかもしれませんけど)
いろいろシュミレーションして判ったことは、
・リフレクター板を1λ四方とした場合
-3dBの放射角は片側約30°(ネットにもそのように書かれていました。)
エレメントとの間隔は約2cm(設計サイトと一致)
・リフレクター板を縦1/2λ、横1λとした場合
-3dBの放射角は約25°
エレメントとの間隔は約1/8λ(約3cm)
ゲインは1λ四方より若干いい。
・エレメントの太さはそれほど性能に影響しない。
クワッド系のアンテナはエレメントの太さがSWRやゲインに大きく影響すると書かれたサイトがあったのですが、シュミレーション上は若干良くなる程度でした。
今回は加工が楽そうな直径1mmの銅線で設計しました。
SOTAリフレクターで見たBiquad antennaもみなリフレクター板は小さかったので、やはり少し小さくした方がいいみたいです。
(放射パターン動画)
ということで縦1/2λで作成しようと材料を集めを開始。収納のことを考えて横23cm、縦12cmが
収まるサイズのタッパーを買ってきましたが、ちょっとデカい。

これじゃアンテナだけでザックがいっぱいになりそうです。
では、どうするか?
リフレクターのサイズをさらに小さくしたらどうなるかシュミレーションしてみました。

横幅を17.4cmにしてみました。(元の設計の左右1ブロックをカット)

ゲインが9.38dBiとちょっと下がり、ビーム幅も若干広がって30°となりました。
(リフレクターのサイズを小さくするとエレメントとリフレクターの間隔は少し縮めた方がよいみたい。(この場合で約1mm))
いろいろシュミレーションしてみて思ったのはリフレクター板の大小はあまり関係なさそうなイメージです。
多少ビーム幅がかわりますが、体感できるほどではなさそうな気がします。
ゲインを上げたりビーム幅を狭くするにはエレメントを多段にするかBiquadを横に並べるとかになるみたいです。
あと、リアルグラウンドでのシュミレーションはゲインがかなり上がりますが、ネットの情報ではBiquad Antennaは地面の影響は若干ゲインは上がるがほとんど影響を受けないとの事なので、今回は自由空間のみのシュミレーションをしていますが実際はどうなんでしょうね?
先日作った八木アンテナは元々の設計上は9.67dBiで-3dbビーム幅は38°でしたが、
アクリル棒へ開けた穴の位置が悪かったのか、第1導波器を曲げて無理やり調整したので
そこまで性能は出ていないと思われます。
八木アンテナは一度エレメントを固定してしまうとエレメントの間隔の調整がほぼ不可能なので
難しいな~と思いましたが、Biquad Antennaなら測定しながら調整できそうです。
次回制作編に続く!
と言いたいところですが、なかなか暇がないので制作は何時になるか不明です。(^_^;)
もう少し、簡単に作成できて、ゲインのあるアンテナは無いものかと考えていたところ、
随分以前にSOTAリフレクターでツインループに反射板を取り付けたようなアンテナを見た記憶があり、見直したところBiquad Antenna(バイカッドアンテナ又はバイクワッドアンテナ)というそうです。
インターネットで少し調べてみたところ、海外ではわりと利用されているようです。
国内ではこのアンテナを取り上げているサイトは見つけられませんでした。
Wi-Fi用のアンテナとしても利用されているようですが、国内ではパッチアンテナばかりでBiquadは見当たりません。
(似たような物でツインクワッドアンテナという物を制作されている方はおられましたが。)
仕方がないのでGoogle先生に翻訳してもらいながら、海外のサイトを読み進めてみたところ、
うまく作ればゲインも11dBほどあるようで、制作も八木アンテナよりは簡単そうです。
参考になったサイトはこことここ
Biquad antennaの設計サイトもいろいろあるようです。
これとかこれ
エレメントの長さやリフレクターとの距離がサイトによって違います。
何を信じたらいいのやら・・・。
で、いろんなサイトを見てなんとなく判ってきた内容は以下の通り。
1.リフレクターのサイズは1辺は1λあったほうがいいようです。(一番ゲインが稼げる?)
サイドの切れをよくするためにリフレクターを折り曲げたものもありました。
性能がある程度落ちてもよければリフレクターのサイズは少々小さくてもいいみたい。
素材はアルミでも銅板でもなんでも良いとのこと。
(生基板を使えば軽くてしっかりしているのでいいかもしれませんね。)
2.リフレクターとエレメントの距離は1/8λが一番いいみたい。
SWR調整はこの距離を微調整して完成させるようです。
3.エレメントは○でも△でもいいみたいですが、左右にそれぞれ一周1λのエレメントを展開している感じ。
四角にしたのは制作が容易だからのようです。
四角のエレメントを扁平させることでさらにゲインを稼ぐなんて実験をしている方もおられました。
4.名前の由来はイマイチよく判りませんでした。
バイカッドフィルタというものがありますが、これが関係してるのかなと思いましたが、Quadが2つでBi-Quadが有力。
とりあえず作ってみようかと思いましたが、その前にリフレクターのサイズやエレメントとの距離等がどう影響するのか興味があったのでMMANAでシュミレーションしてみました。
MMANAで平面をどう表現するのかよく判らなかったのですが、調べてみるとメッシュ状にすればいいみたい。
で、こんな感じ

とりあえずリフレクター板は1λ四方。
この状態で垂直偏波です。海外ではVUもマイクロウェーブも水平偏波を使うようなので90°回してクワッドを縦にしているようです。

ゲインは9.32dBiです。F/B比10.26、-3dBビーム幅は約30°です。
いろいろ手を入れてみましたが、ゲイン11dBiにはなりません。リフレクター板がメッシュになっているからでしょうか?
リフレクター板はメッシュを細かくして、実際の平面に近づけた方がいいかもしれませんが、
手間はかかるし、計算時間もかなりかかる(PCの性能かもしれませんが)ので、ここまでにしています。
次にリフレクターサイズを横1λ、縦1/2λとしてみました。


こっちの方がいいみたい。
ゲインは9.86dBiでF/B比16.4、3dBビーム幅は25°です。(大した差ではないかもしれませんけど)
いろいろシュミレーションして判ったことは、
・リフレクター板を1λ四方とした場合
-3dBの放射角は片側約30°(ネットにもそのように書かれていました。)
エレメントとの間隔は約2cm(設計サイトと一致)
・リフレクター板を縦1/2λ、横1λとした場合
-3dBの放射角は約25°
エレメントとの間隔は約1/8λ(約3cm)
ゲインは1λ四方より若干いい。
・エレメントの太さはそれほど性能に影響しない。
クワッド系のアンテナはエレメントの太さがSWRやゲインに大きく影響すると書かれたサイトがあったのですが、シュミレーション上は若干良くなる程度でした。
今回は加工が楽そうな直径1mmの銅線で設計しました。
SOTAリフレクターで見たBiquad antennaもみなリフレクター板は小さかったので、やはり少し小さくした方がいいみたいです。
(放射パターン動画)
ということで縦1/2λで作成しようと材料を集めを開始。収納のことを考えて横23cm、縦12cmが
収まるサイズのタッパーを買ってきましたが、ちょっとデカい。

これじゃアンテナだけでザックがいっぱいになりそうです。
では、どうするか?
リフレクターのサイズをさらに小さくしたらどうなるかシュミレーションしてみました。

横幅を17.4cmにしてみました。(元の設計の左右1ブロックをカット)

ゲインが9.38dBiとちょっと下がり、ビーム幅も若干広がって30°となりました。
(リフレクターのサイズを小さくするとエレメントとリフレクターの間隔は少し縮めた方がよいみたい。(この場合で約1mm))
いろいろシュミレーションしてみて思ったのはリフレクター板の大小はあまり関係なさそうなイメージです。
多少ビーム幅がかわりますが、体感できるほどではなさそうな気がします。
ゲインを上げたりビーム幅を狭くするにはエレメントを多段にするかBiquadを横に並べるとかになるみたいです。
あと、リアルグラウンドでのシュミレーションはゲインがかなり上がりますが、ネットの情報ではBiquad Antennaは地面の影響は若干ゲインは上がるがほとんど影響を受けないとの事なので、今回は自由空間のみのシュミレーションをしていますが実際はどうなんでしょうね?
先日作った八木アンテナは元々の設計上は9.67dBiで-3dbビーム幅は38°でしたが、
アクリル棒へ開けた穴の位置が悪かったのか、第1導波器を曲げて無理やり調整したので
そこまで性能は出ていないと思われます。
八木アンテナは一度エレメントを固定してしまうとエレメントの間隔の調整がほぼ不可能なので
難しいな~と思いましたが、Biquad Antennaなら測定しながら調整できそうです。
次回制作編に続く!
と言いたいところですが、なかなか暇がないので制作は何時になるか不明です。(^_^;)
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