Biquad Antenna (試作編)
- 2019/03/10
- 07:53
先日の記事にリンクさせていただいていたツインクワッドアンテナの製作者の方から連絡をいただきました。
いろいろアドバイス、情報をいただきありがとうございます。
随分以前にCQ誌でも同じような物が取り上げられていたのですね。全く知りませんでした。(-_-;)
で、時間を見つけてはチマチマと制作していました。
まだ完成したわけではないのですが、一応試作品としては問題なさそうなので自分の備忘録的な意味で書いています。
まずは材料から。
リフレクター板とエレメント

リフレクター板は軽くて加工の楽な紙フェノールの生基板を考えていましたが反りが出るかもしれないと思い却下。
ガラスエポキシの生基板だど加工が大変なので、結局0.3mm厚の銅板にしました。
銅板だとタワミが出るかなとも思いましたが、サイズを小さくしたので問題ないと判断しました。
エレメントは直径2mmの銅棒を買ってきました。
直径2mmの銅や真鍮の針金がありましたが、やはり針金だとグニャグニャ曲がるので具合が悪そう。
銅パイプ(同軸を通す)

直径8mmの銅パイプを購入。3D2V同軸で作成する場合少し余裕があるくらいです。
エレメント支持材

エレメントの両サイドを支える(固定する)ために、コンクリートにネジを打つ際につかうエビプラグの一番大きい物を買ってきました。
この中に結束バンドを通してエレメントを固定する予定。
収納ケース

普通の弁当箱サイズです。
ということで制作開始。
最初にエレメントを作りました。

2λ分の長さにカットして一辺1/8λになるように折り曲げます。一辺57mmです。
で、作ってから思ったのですが、この状態で銅管に半田付けしようとすると
若干隙間を広げないと取り付けできず、綺麗な正方形になりません。
ということでエレメントを左右とも3mmづつ削りました。
(一辺57mmですが、銅パイプに接続する部分だけ54mm)
次に給電部を作りました。
銅管の加工

同軸の芯線に接続する側は2mm程カット。

3D2V同軸にSMA-Pコネクタを付けました。

同軸の網線を銅パイプと導通させるため折り返します。

銅パイプに挿入し網線とパイプをハンダ付け。

給電部完成。
次にリフレクター板の加工です。

MMANAでいろいろシュミレーションしてみた結果、縦幅は1/2λが良さそうだったので116mmとしました。
横幅は1λが最適のようですが、大きくなりすぎるのでタッパーに収まるぎりぎりのサイズ190mmとして、タッパーの形に合わせてコーナーをカットしました。
細いドリルで穴を開け、徐々に太いドリルに変えて、最後はリーマーで仕上げました。
エレメントを半田付けします。

持っている半田鏝(40W)では熱量不足で難しいと思ったので、エレメント側に予備ハンダしてみました。

リフレクター板とエレメントを水平になるようにハンダ付けするのに苦労しました。
何等かの固定具があった方がいいですね。
(ステンレスの定規は芯線側に接続するエレメントと銅パイプが接触しないようにハンダ付け時のスペーサーとして入れています。)
アンテナの固定方法

どのように固定しようか随分悩んだのですが、ネットであちこち見ていたらリフレクター板に直接ねじ止めしても特に問題なさそうなので三脚にL字金具で固定することにしました。
次にアナライザーで測定しながらリフレクター板とエレメントの距離を決めます。


で測定してみたら、同調点が随分上にずれています。
う~んエレメントをカットしたのが良くなかったかな?
ツイッター上でエレメントを左右に伸ばしたり、縮めたりするといいよとアドバイスをいただきました。
そういえばエレメントシュミレーションした際に横幅の指定もあったけど気にしていなかったことを思い出し、測ってみたら少し横に長くなっていました。
横幅を少し縮めたり、伸ばしたりすると帯域が変化するのと同時に同調点も若干移動しましたが調整しきれませんでした。
ツインクワッドの作者の方からアドバイスをいただき、エレメントを少し長めに作り直しました。

一辺60mmとし、銅管と繋げる方は57mmとしました。
で、再度測定。


今度は同調点がかなり下に行ってしまいました。(^_^;)
当初のエレメントが一辺57mmで銅パイプ接続部が54mmだったので全長450mm
今回のエレメントは一辺60mmで銅パイプ接続部が57mmなので全長474mm
↓
間を取って一辺59mmで銅パイプ接続部は56mmとしたら全長466mm
これくらいが良さそうです。
一からエレメントを作るのは面倒だったので現在のエレメントを左右4mmづつカットして少しエレメントの角度を調整してみました。

ほぼ1295MHzメイン辺りに同調点を持って来れました。
SWR1.1以下の帯域は1288MHz~1321MHzと結構広帯域です。

エレメントとリフレクター板の間隔を一番SWRが低くなるところでハンダ付け。
この作業をしているときにエレメントとリフレクターを平衡になるようにハンダ付けするのが難しく、エレメントの両サイドを固定する方法をエビプラグからボルトに変更する事にしました。
ハンダ付けするときはかなり熱を持つので普通の金属のボルトを使い、ハンダ付け後にプラスチックのボルトに交換しようと考えています。作業しながら思いつきでやっていますので現在プラスチックボルトの到着待ちです。
一応電界強度計で測定してみました。

サイドもバックのちゃんと切れていますし、先日作った5エレ八木よりも若干メーターの振れが大きくいいみたいです。(放射エレメントの位置を同じにして比較)
何度もエレメントを付け外ししていたので給電部がかなりボロボロになってしまいました。
ある程ノウハウや特性も判ってきたので次回はちゃんとした完成品にしたいと思います。
〈関連記事)
Biquad Antenna
いろいろアドバイス、情報をいただきありがとうございます。
随分以前にCQ誌でも同じような物が取り上げられていたのですね。全く知りませんでした。(-_-;)
で、時間を見つけてはチマチマと制作していました。
まだ完成したわけではないのですが、一応試作品としては問題なさそうなので自分の備忘録的な意味で書いています。
まずは材料から。
リフレクター板とエレメント

リフレクター板は軽くて加工の楽な紙フェノールの生基板を考えていましたが反りが出るかもしれないと思い却下。
ガラスエポキシの生基板だど加工が大変なので、結局0.3mm厚の銅板にしました。
銅板だとタワミが出るかなとも思いましたが、サイズを小さくしたので問題ないと判断しました。
エレメントは直径2mmの銅棒を買ってきました。
直径2mmの銅や真鍮の針金がありましたが、やはり針金だとグニャグニャ曲がるので具合が悪そう。
銅パイプ(同軸を通す)

直径8mmの銅パイプを購入。3D2V同軸で作成する場合少し余裕があるくらいです。
エレメント支持材

エレメントの両サイドを支える(固定する)ために、コンクリートにネジを打つ際につかうエビプラグの一番大きい物を買ってきました。
この中に結束バンドを通してエレメントを固定する予定。
収納ケース

普通の弁当箱サイズです。
ということで制作開始。
最初にエレメントを作りました。

2λ分の長さにカットして一辺1/8λになるように折り曲げます。一辺57mmです。
で、作ってから思ったのですが、この状態で銅管に半田付けしようとすると
若干隙間を広げないと取り付けできず、綺麗な正方形になりません。
ということでエレメントを左右とも3mmづつ削りました。
(一辺57mmですが、銅パイプに接続する部分だけ54mm)
次に給電部を作りました。
銅管の加工

同軸の芯線に接続する側は2mm程カット。

3D2V同軸にSMA-Pコネクタを付けました。

同軸の網線を銅パイプと導通させるため折り返します。

銅パイプに挿入し網線とパイプをハンダ付け。

給電部完成。
次にリフレクター板の加工です。

MMANAでいろいろシュミレーションしてみた結果、縦幅は1/2λが良さそうだったので116mmとしました。
横幅は1λが最適のようですが、大きくなりすぎるのでタッパーに収まるぎりぎりのサイズ190mmとして、タッパーの形に合わせてコーナーをカットしました。
細いドリルで穴を開け、徐々に太いドリルに変えて、最後はリーマーで仕上げました。
エレメントを半田付けします。

持っている半田鏝(40W)では熱量不足で難しいと思ったので、エレメント側に予備ハンダしてみました。

リフレクター板とエレメントを水平になるようにハンダ付けするのに苦労しました。
何等かの固定具があった方がいいですね。
(ステンレスの定規は芯線側に接続するエレメントと銅パイプが接触しないようにハンダ付け時のスペーサーとして入れています。)
アンテナの固定方法

どのように固定しようか随分悩んだのですが、ネットであちこち見ていたらリフレクター板に直接ねじ止めしても特に問題なさそうなので三脚にL字金具で固定することにしました。
次にアナライザーで測定しながらリフレクター板とエレメントの距離を決めます。


で測定してみたら、同調点が随分上にずれています。
う~んエレメントをカットしたのが良くなかったかな?
ツイッター上でエレメントを左右に伸ばしたり、縮めたりするといいよとアドバイスをいただきました。
そういえばエレメントシュミレーションした際に横幅の指定もあったけど気にしていなかったことを思い出し、測ってみたら少し横に長くなっていました。
横幅を少し縮めたり、伸ばしたりすると帯域が変化するのと同時に同調点も若干移動しましたが調整しきれませんでした。
ツインクワッドの作者の方からアドバイスをいただき、エレメントを少し長めに作り直しました。

一辺60mmとし、銅管と繋げる方は57mmとしました。
で、再度測定。


今度は同調点がかなり下に行ってしまいました。(^_^;)
当初のエレメントが一辺57mmで銅パイプ接続部が54mmだったので全長450mm
今回のエレメントは一辺60mmで銅パイプ接続部が57mmなので全長474mm
↓
間を取って一辺59mmで銅パイプ接続部は56mmとしたら全長466mm
これくらいが良さそうです。
一からエレメントを作るのは面倒だったので現在のエレメントを左右4mmづつカットして少しエレメントの角度を調整してみました。

ほぼ1295MHzメイン辺りに同調点を持って来れました。
SWR1.1以下の帯域は1288MHz~1321MHzと結構広帯域です。

エレメントとリフレクター板の間隔を一番SWRが低くなるところでハンダ付け。
この作業をしているときにエレメントとリフレクターを平衡になるようにハンダ付けするのが難しく、エレメントの両サイドを固定する方法をエビプラグからボルトに変更する事にしました。
ハンダ付けするときはかなり熱を持つので普通の金属のボルトを使い、ハンダ付け後にプラスチックのボルトに交換しようと考えています。作業しながら思いつきでやっていますので現在プラスチックボルトの到着待ちです。
一応電界強度計で測定してみました。

サイドもバックのちゃんと切れていますし、先日作った5エレ八木よりも若干メーターの振れが大きくいいみたいです。(放射エレメントの位置を同じにして比較)
何度もエレメントを付け外ししていたので給電部がかなりボロボロになってしまいました。
ある程ノウハウや特性も判ってきたので次回はちゃんとした完成品にしたいと思います。
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