Bi-Quad Antenna の制作工程
- 2021/05/24
- 19:14
最近Biquad Antennaを自作される方が少しずつ増えてきたようです。
参考になるかどうかわかりませんが、私の制作工程をUPしておきます。
1.エレメントの制作
2.リフレクターの制作
3.給電部の制作
4.組立
1.エレメントの制作

直径2mmの銅棒を必要な長さに切り出します。

1295MHzメインを中心周波数にする場合は上記の寸法で。
各辺0.5mm程伸ばせば1293MHz辺りに同調します。

カット面は平らになるようにやすり掛け。

ペンチを使って折り曲げていきますが、歪みを補正するため平らな場所に置き、浮きを確認・補正を繰り返します。
また、直角になるように曲尺で角度をよく確認します。

完成
2.リフレクターの制作

先ずは基板をカット。
プラスチックカッターで切った方が綺麗に仕上がりますが、大量に作るのでPCBカッターを使います。
サイズは縦12cm、横23.5cm(縦1/2λ、横1λあればOKです。これ以上小さくするとビーム幅が広がりゲインも下がるようです)

カット面を紙やすりで仕上げ。

穴あけはいきなりドリルで開けようとすると位置がズレたりするので、最初に位置決めします。

続いてドリルで穴あけ。
こちらもいきなり太いドリルを使うと、歪んだり、思わぬケガをするので、最初は細いドリル、徐々に太いドリルにします。

仕上げはリーマーで。
銅パイプを通す中心の穴は銅パイプとサイズピッタリになるように注意。
大きな穴をあけて銅パイプがゴソゴソになると最後の位置決め・ハンダ付けで苦労します。

穴あけ完了後、不要な下書きを消す為にピカールで磨きます。
この後半田付けをするので、ピカールが残らないようにしっかり乾拭きしておきます。
3.給電部の制作

8mmの銅パイプを長さ3.5cmにカットします。

一旦バリ取り。

エレメント取付用の切り欠きを作る為、削る部分を下書き。

こんな感じ。

ヤスリで削ります。

ひたすら削ります。

出来ました。

再度バリ取り。

ここで一旦パイプを磨いておきます。

3D2V同軸を長さ7cmで切り出します。
実際には6cmでOKですが、コネクタ取付時にミスった場合を考えて少し余裕を持たせています。

同軸にSMAコネクタを装着。

銅パイプの長さに合わせてカットし、網線を折り返します。

銅パイプを被せ、ハンダ付けして固定します。

銅パイプの半田付けには高熱になる鏝が必要です。
白光のFX-600を最高温度で使用しています。

こて先は熱がよく伝わるように少し平たくなったものを使用。

ハンダがよく乗るようにあらかじめ軽くやすり掛け。

SMAMコネクタと銅パイプを同時に加熱。
約20秒加熱します。これより短いとハンダが全く溶けません。もう一度加熱をやり直したりしていると、結局トータルの加熱時間が長時間になるため、同軸内の絶縁部が溶けてインピーダンスが変わってしまいます。
確実に加熱して一発で半田を終わらせる必要があります。

最後に銅パイプと網線をハンダ付けします。
銅パイプの内側を約15秒加熱。
一気にハンダを流し込みます。
網線と銅パイプは接触しているので半田付けは必要なさそうな気がしますが、これを省略するとSWRがかなりふらつきます。

給電部の完成。
4.組立

まず、エレメントの接合部に少量の呼びハンダをしておきます。

同軸の芯線とエレメントを半田付け(加熱は約15秒)
銅パイプにエレメントを半田付け。(加熱は約25秒)
パイプとエレメントが直角になるように。(なかなか難しい)

エレメントとリフレクター板の距離を調整し、SWRの最も下がるポイントが判るようにパイプにマジックで印を入れておきます。
(かなりゲインがあるので部屋の中では調整は無理ですので屋外で)

パイプとリフレクター板をハンダ付けしますが、まずは一か所だけ仮止めします。
位置(エレメント⇔リフレクターの距離)や角度が微妙にズレただけでSRWが悪化しますので。

仮止め状態でSWRの確認をします。
問題無ければそのまま全体をハンダ付けします。

仮止めした場所の反対側から半田付けしていきます。
パイプを加熱しはじめて約25秒程で半田が溶け始めますが、基板(リフレクター板)を同時に加熱すると銅箔が浮いて剥がれる事がありますので、基板に触れないギリギリのところを加熱し、ハンダが溶けだしたら鏝先を基板に接触させることでパイプ・基板を接合させます。

全周ハンダ完了。

再度、SWRの確認を行います。
この時、同調点がズレていた場合はエレメントを縮めたり伸ばしたりすることで調整できます。
両サイドから押して横幅を縮めると同調点が下がります。
上下に押しつぶすようにして立幅を縮めると同調点が上がります。

SWRが下がらない場合はエレメントとリフレクター板の距離が微妙に狂ったか、斜めになっていると思われますので、両サイドのエレメントをリフレクターとの距離を調整するように動かしてやるとある程度SWRは下がると思います。

次に、エレメントを支えるプラボルトの位置を決めます。

こちらもいきなりドライバーを使うと位置がズレますので、あらかじめキリか細いドリルで印をつけておきます。

穴が開いたらバリ取り。

ここで、プラボルト周囲の下書きを消します。

プラボルトがエレメントを押し上げてしまうとSWRが悪化しますので、アナライザーを見ながらピッタリの高さになるように調整します。

プラボルトの固定が出来たら、エポキシ樹脂で固めます。

エポキシ樹脂が乾燥したらピカールで全体を磨きます。

最後にさび止めスプレーを3回塗りで完成。
お疲れさまでした。
参考になるかどうかわかりませんが、私の制作工程をUPしておきます。
1.エレメントの制作
2.リフレクターの制作
3.給電部の制作
4.組立
1.エレメントの制作

直径2mmの銅棒を必要な長さに切り出します。

1295MHzメインを中心周波数にする場合は上記の寸法で。
各辺0.5mm程伸ばせば1293MHz辺りに同調します。

カット面は平らになるようにやすり掛け。

ペンチを使って折り曲げていきますが、歪みを補正するため平らな場所に置き、浮きを確認・補正を繰り返します。
また、直角になるように曲尺で角度をよく確認します。

完成
2.リフレクターの制作

先ずは基板をカット。
プラスチックカッターで切った方が綺麗に仕上がりますが、大量に作るのでPCBカッターを使います。
サイズは縦12cm、横23.5cm(縦1/2λ、横1λあればOKです。これ以上小さくするとビーム幅が広がりゲインも下がるようです)

カット面を紙やすりで仕上げ。

穴あけはいきなりドリルで開けようとすると位置がズレたりするので、最初に位置決めします。

続いてドリルで穴あけ。
こちらもいきなり太いドリルを使うと、歪んだり、思わぬケガをするので、最初は細いドリル、徐々に太いドリルにします。

仕上げはリーマーで。
銅パイプを通す中心の穴は銅パイプとサイズピッタリになるように注意。
大きな穴をあけて銅パイプがゴソゴソになると最後の位置決め・ハンダ付けで苦労します。

穴あけ完了後、不要な下書きを消す為にピカールで磨きます。
この後半田付けをするので、ピカールが残らないようにしっかり乾拭きしておきます。
3.給電部の制作

8mmの銅パイプを長さ3.5cmにカットします。

一旦バリ取り。

エレメント取付用の切り欠きを作る為、削る部分を下書き。

こんな感じ。

ヤスリで削ります。

ひたすら削ります。

出来ました。

再度バリ取り。

ここで一旦パイプを磨いておきます。

3D2V同軸を長さ7cmで切り出します。
実際には6cmでOKですが、コネクタ取付時にミスった場合を考えて少し余裕を持たせています。

同軸にSMAコネクタを装着。

銅パイプの長さに合わせてカットし、網線を折り返します。

銅パイプを被せ、ハンダ付けして固定します。

銅パイプの半田付けには高熱になる鏝が必要です。
白光のFX-600を最高温度で使用しています。

こて先は熱がよく伝わるように少し平たくなったものを使用。

ハンダがよく乗るようにあらかじめ軽くやすり掛け。

SMAMコネクタと銅パイプを同時に加熱。
約20秒加熱します。これより短いとハンダが全く溶けません。もう一度加熱をやり直したりしていると、結局トータルの加熱時間が長時間になるため、同軸内の絶縁部が溶けてインピーダンスが変わってしまいます。
確実に加熱して一発で半田を終わらせる必要があります。

最後に銅パイプと網線をハンダ付けします。
銅パイプの内側を約15秒加熱。
一気にハンダを流し込みます。
網線と銅パイプは接触しているので半田付けは必要なさそうな気がしますが、これを省略するとSWRがかなりふらつきます。

給電部の完成。
4.組立

まず、エレメントの接合部に少量の呼びハンダをしておきます。

同軸の芯線とエレメントを半田付け(加熱は約15秒)
銅パイプにエレメントを半田付け。(加熱は約25秒)
パイプとエレメントが直角になるように。(なかなか難しい)

エレメントとリフレクター板の距離を調整し、SWRの最も下がるポイントが判るようにパイプにマジックで印を入れておきます。
(かなりゲインがあるので部屋の中では調整は無理ですので屋外で)

パイプとリフレクター板をハンダ付けしますが、まずは一か所だけ仮止めします。
位置(エレメント⇔リフレクターの距離)や角度が微妙にズレただけでSRWが悪化しますので。

仮止め状態でSWRの確認をします。
問題無ければそのまま全体をハンダ付けします。

仮止めした場所の反対側から半田付けしていきます。
パイプを加熱しはじめて約25秒程で半田が溶け始めますが、基板(リフレクター板)を同時に加熱すると銅箔が浮いて剥がれる事がありますので、基板に触れないギリギリのところを加熱し、ハンダが溶けだしたら鏝先を基板に接触させることでパイプ・基板を接合させます。

全周ハンダ完了。

再度、SWRの確認を行います。
この時、同調点がズレていた場合はエレメントを縮めたり伸ばしたりすることで調整できます。
両サイドから押して横幅を縮めると同調点が下がります。
上下に押しつぶすようにして立幅を縮めると同調点が上がります。

SWRが下がらない場合はエレメントとリフレクター板の距離が微妙に狂ったか、斜めになっていると思われますので、両サイドのエレメントをリフレクターとの距離を調整するように動かしてやるとある程度SWRは下がると思います。

次に、エレメントを支えるプラボルトの位置を決めます。

こちらもいきなりドライバーを使うと位置がズレますので、あらかじめキリか細いドリルで印をつけておきます。

穴が開いたらバリ取り。

ここで、プラボルト周囲の下書きを消します。

プラボルトがエレメントを押し上げてしまうとSWRが悪化しますので、アナライザーを見ながらピッタリの高さになるように調整します。

プラボルトの固定が出来たら、エポキシ樹脂で固めます。

エポキシ樹脂が乾燥したらピカールで全体を磨きます。

最後にさび止めスプレーを3回塗りで完成。
お疲れさまでした。
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