2.4GHz 軸モードヘリカルアンテナの制作
- 2022/07/03
- 16:59
ICOMさんが2.4GHzと5.6GHzのリグを開発されていますが、そんな関係もあるのか先日Biquad Antennaで2.4G、5.6Gのアンテナが作れないかとのお話をいただきました。
2.4GHzについては以前作成したのですが、5.6GHzは測定器が何もないので無理。
とりあえず2.4GHzのBiquad Antennaを作ろうと材料の切り出し等行っていましたが、ふと、偏波面がどうなっているのか気にまりました。
2.4GHzや5.6GHzは一般的に垂直偏波で運用される事が多いのか水平偏波なのか。
少しネットで調べてみましたが、見つけられませんでした。(おそらく皆さん垂直偏波で運用されている気がしますが)
そんな事を考えていたら、軸モードヘリカルを作るのも面白そうだなと設計を始めました。
軸モードヘリカル(楕円偏波)なら偏波面がどうなっていても受信可能です。
以前1.2GHzの軸モードヘリカルを作りましたが、かなりアバウトに作っても簡単に整合が取れるし、非常に広帯域なアンテナです。
特徴としては
・偏波面は楕円偏波
(垂直・水平偏波とも受信可能、但し八木よりも少し不利なようです。)
・ヘリカルの巻き数に比例して利得が増加する。
・かなり指向性が強い。
・非常に広帯域である。
・ラフに作っても再現性が高い。
(八木アンテナのような神経質な調整は全く不要)
・インピーダンスは約130Ω(何らかのマッチング回路が必要)
詳細はNHK放送用アンテナの実験研究レポートが解りやすいです。
とりあえずラフな設計

エレメントを支える為に百均のPPシートを十字に組み合わせてみます。

0.7mm厚のPPシートを切り出しました。
少し頼りないですが、1mm厚だと加工が結構大変ですし、少しでも軽くしたかったので。

こんな感じで組み合わせます。

次にエレメントです。
2mmφの錫メッキ軟銅線を使いました。
直径3.9cmの筒状の物があればいいのですが、無かったので少々太いですがグラスロッドで成形。

PPシートに通してみました。
0.7mmのPPシートは頼りない感じでしたが、エレメントを通してみるとしっかり支えています。

次に反射板です。
一辺1/2λ以上あればいいのですが、三脚固定用の金具を取り付ける事を考えて縦方向に少し伸ばしました。
真ん中の穴が給電部。斜めのスリットはPPシートを差し込みます。
このスリットは細いドリルで穴を開け、そこから糸鋸で切りました。

マッチング回路を構成する為の銅板です。
どの程度のサイズが必要か不明だったのですが、1.2Gの時は幅3cm程でOKでしたので今回は2cmにしてみました。

とりあえず仮組。

給電部(SMAJ)と銅板、エレメントを半田付けして調整開始

インピーダンス整合部を上から見たところ。
銅板を上げ下げして調整します。
そのままで測定してみたところインピーダンスが120Ω程でした。
銅板の面積が大きいとインピーダンスが高く、小さいと低くなるようなので少しずつカットして最終的に幅1.4cmになりました。


同調点が若干上になってしまいましたが、バンド内上から下までSWR1.1以下です。

最後に反射板の裏からPPシートをボンドで固定して出来上がり。
今回はヘリカル部を10巻で制作しました。
先のNHKの資料によると10巻で半値各約35°、利得は約13dBとなっています。
八木アンテナの様にエレメント長とエレメント間隔で悩む必要が無く、再現性が高い自作しやすいアンテナです。
2.4GHzについては以前作成したのですが、5.6GHzは測定器が何もないので無理。
とりあえず2.4GHzのBiquad Antennaを作ろうと材料の切り出し等行っていましたが、ふと、偏波面がどうなっているのか気にまりました。
2.4GHzや5.6GHzは一般的に垂直偏波で運用される事が多いのか水平偏波なのか。
少しネットで調べてみましたが、見つけられませんでした。(おそらく皆さん垂直偏波で運用されている気がしますが)
そんな事を考えていたら、軸モードヘリカルを作るのも面白そうだなと設計を始めました。
軸モードヘリカル(楕円偏波)なら偏波面がどうなっていても受信可能です。
以前1.2GHzの軸モードヘリカルを作りましたが、かなりアバウトに作っても簡単に整合が取れるし、非常に広帯域なアンテナです。
特徴としては
・偏波面は楕円偏波
(垂直・水平偏波とも受信可能、但し八木よりも少し不利なようです。)
・ヘリカルの巻き数に比例して利得が増加する。
・かなり指向性が強い。
・非常に広帯域である。
・ラフに作っても再現性が高い。
(八木アンテナのような神経質な調整は全く不要)
・インピーダンスは約130Ω(何らかのマッチング回路が必要)
詳細はNHK放送用アンテナの実験研究レポートが解りやすいです。
とりあえずラフな設計

エレメントを支える為に百均のPPシートを十字に組み合わせてみます。

0.7mm厚のPPシートを切り出しました。
少し頼りないですが、1mm厚だと加工が結構大変ですし、少しでも軽くしたかったので。

こんな感じで組み合わせます。

次にエレメントです。
2mmφの錫メッキ軟銅線を使いました。
直径3.9cmの筒状の物があればいいのですが、無かったので少々太いですがグラスロッドで成形。

PPシートに通してみました。
0.7mmのPPシートは頼りない感じでしたが、エレメントを通してみるとしっかり支えています。

次に反射板です。
一辺1/2λ以上あればいいのですが、三脚固定用の金具を取り付ける事を考えて縦方向に少し伸ばしました。
真ん中の穴が給電部。斜めのスリットはPPシートを差し込みます。
このスリットは細いドリルで穴を開け、そこから糸鋸で切りました。

マッチング回路を構成する為の銅板です。
どの程度のサイズが必要か不明だったのですが、1.2Gの時は幅3cm程でOKでしたので今回は2cmにしてみました。

とりあえず仮組。

給電部(SMAJ)と銅板、エレメントを半田付けして調整開始

インピーダンス整合部を上から見たところ。
銅板を上げ下げして調整します。
そのままで測定してみたところインピーダンスが120Ω程でした。
銅板の面積が大きいとインピーダンスが高く、小さいと低くなるようなので少しずつカットして最終的に幅1.4cmになりました。


同調点が若干上になってしまいましたが、バンド内上から下までSWR1.1以下です。

最後に反射板の裏からPPシートをボンドで固定して出来上がり。
今回はヘリカル部を10巻で制作しました。
先のNHKの資料によると10巻で半値各約35°、利得は約13dBとなっています。
八木アンテナの様にエレメント長とエレメント間隔で悩む必要が無く、再現性が高い自作しやすいアンテナです。
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